投稿日: 2020年9月9日
カテゴリー: オンライン週刊フジ

社宅に関する税務と家賃給付金の取扱い

◆役員等に社宅を貸し付けた場合の税務

法人が役員や従業員に対して社宅を貸し付けている場合、

役員等から1ヵ月当たり一定額の賃料を徴収していれば、給与として課税されません。

例えば、役員に対して借上げ社宅を貸し付けている場合、

小規模な住宅であれば固定資産税の課税標準額等により算出した賃貸料相当額、

それ以外の住宅は家主に支払う家賃の50%の金額と

賃貸料相当額のいずれか多い金額を徴収していれば、

給与として課税されません

(床面積が240㎡を超える場合など豪華な役員社宅に該当する場合を除く)。

また、従業員の場合は、

固定資産税の課税標準額等により算出した賃貸料相当額の50%以上となります。

◆家賃支援給付金の対象となる借上げ社宅は

新型コロナの影響により、

本年5月~12月までの売上が一定以上減少した事業者を対象に実施されている

「家賃支援給付金」において、

借上げ社宅は賃料を法人の確定申告等で地代・家賃として計上している場合は

原則として対象となりますが、

従業員等に「転貸」している場合は対象外とされています。

借上げ社宅が給付対象になるか否かについて、

コールセンターで「本人負担が生じている場合は給付金の対象にはならない」といった

誤った回答が行われていたこともあり混乱が生じていましたが、

役員や従業員から一定額の賃料を徴収している場合等については、

給付対象となります。

ただし、事業者が実際に支払う家賃と同程度の賃料を徴収している場合などは

「転貸」に該当し、給付の対象外となります。


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