投稿日: 2023年5月17日
カテゴリー: オンライン週刊フジ

iDeCo(イデコ)の税制優遇と注意点

iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者は年々増加しており、

本年3月末時点で約290万人(前年比21.4%増)となっています。

◆掛金拠出・運用・受給時の3つの税制優遇

iDeCoは、加入者が掛金を拠出して運用を行い、

公的年金(国民年金や厚生年金)に上乗せして

給付を受け取ることができる私的年金制度です。

昨年の制度改正により加入可能年齢が拡大し、

基本的に20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者が加入できるようになったほか、

企業型確定拠出年金の加入者もiDeCoに加入しやすくなりました。

iDeCoに加入する場合は、

取扱金融機関(運営管理機関)を選び、

自ら運用商品を決めて運用することになりますが、

掛金の拠出時や運用時、

受給時に次のような税制の優遇措置を受けられます。

◎掛金の拠出時……加入者によって掛金の拠出限度額は異なりますが、

全額が所得控除の対象です。

◎運用時……運用益は非課税で再投資されます。

◎受給時……受給年齢(60歳以降)に到達し、

年金で受給する場合は公的年金等控除、

一時金で受給する場合は退職所得控除を受けることができます。

◆原則60歳になるまで資産の引き出しは不可

iDeCoは、上記のような税制優遇を受けられますが

原則として60歳にならないと年金資産

(拠出した掛金と運用益)を引き出すことができません。

また、60歳から年金資産を受給するには、

60歳時点でiDeCoに加入していた期間等

(確定拠出年金の通算加入者等期間)が10年以上であることが必要となり、

10年に満たない場合には受給できる年齢が繰り下げられます。


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