通常国会で4月以降に成立した改正法等
今月21日に閉会する第211回通常国会において4月以降に成立した改正法等のうち、
企業に関連する主なものは次のとおりです。
◎フリーランス・事業者間取引適正化等法の創設……
個人で働くフリーランスに業務委託を行う事業者に対して、
給付内容や報酬額など取引条件を書面やメールで明示することや、
給付を受領した日から原則60日以内の報酬支払いなどを義務付ける、など。
◎景品表示法の改正……
*優良誤認表示等の違反行為に対する課徴金制度について、
違反行為から遡り10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある事業者は
課徴金の額を加算(1.5倍)する、
*優良誤認表示・有利誤認表示に対して罰則(100万円以下の罰金)を設ける、など。
◎不正競争防止法等の改正(知財一括法)……
*商標法について、他人の登録商標と類似する商標でも先行商標権者の同意があり
出所混同のおそれがない場合は登録可能とする、
*不正競争防止法について、デジタル空間における
他人の商品形態を模倣した商品の提供行為も不正競争行為の対象とする、など。
◎中小企業信用保険法等の改正……
*信用保険制度における無担保保険等について、
一定の要件(法人から代表者への貸付けがない、
財務諸表を提出している等)を満たす場合は経営者保証を求めない、
*危機関連保証について、
指定期間中に認定申請が行われていれば利用できるように緩和する、など。
◎著作権法の改正……
著作権等の侵害者が譲渡した数量等が権利者の販売等の能力を超える場合でも、
その数量に応じたライセンス料相当額を損害額に加えることができる、など。