投稿日: 2023年4月19日
カテゴリー: オンライン週刊フジ

令和5年度改正による電子帳簿保存の見直し

令和5年度税制改正により、

電子帳簿保存法の見直しが行われます(令和6年以後に適用)。

◆電子取引データの保存制度に関する見直しは

電子帳簿保存法は、

①電子的に作成した帳簿書類を電子データで保存する「電子帳簿等保存」、

②紙の請求書や領収書等を画像データで保存する「スキャナ保存」、

③請求書や領収書等の電子データを授受した場合に要件

(改ざん防止や検索機能等)に従い保存する「電子取引」に区分されています。

このうち、帳簿書類の保存義務がある全ての事業者に関係する

③の「電子取引」は次のような見直しが行われ、

令和6年以後の電子取引に適用されます。

◎検索要件を不要とする措置の対象者の見直し……

税務調査等の際に電子取引データのダウンロードの求め

(税務職員への提示等)に対応できるようにしている場合に

検索機能の確保要件を不要とする措置の対象者について、

①基準期間(前々期)の売上高が5千万円以下(現行1千万円以下)である事業者に拡大、

②電子取引データの出力書面を日付及び取引先ごとに整理された状態で

提示等ができる事業者を対象に追加します。

◎新たな猶予措置の整備……

令和4年度税制改正により設けられた宥恕措置

(電子取引データの出力書面による保存を認める)は本年末で廃止となります。

令和6年以後は、要件に従って電子取引データを保存できない相当の理由があり、

税務調査等の際に電子取引データのダウンロード及び

出力書面の提示等の求めに対応できるようにしている場合は、

保存要件を満たしていない状態でのデータ保存を認める猶予措置が新たに設けられます。


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