相続税における「延納」と「物納」
相続税を金銭で一括納付することが困難である場合、一定要件の下、延納又は物納が可能です。
◆金銭の一括納付が困難な場合は「延納」
相続税は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人が亡くなった日)の翌日から
10ヵ月以内に申告・納税をする必要があります。
国税は金銭で一括納付することが原則ですが、
相続税額が10万円を超え、
納期限までに金銭で納付することが困難とする事由がある場合には、
担保を提供することで納付が困難な金額を限度に、
年賦で納付する「延納」が可能です
(延納税額100万円以下、かつ、延納期間3年以下の場合は担保不要)。
延納できる期間は、
相続財産に占める不動産等の割合に応じて異なりますが最長20年間となり、
延納税額に対しては利子税がかかります。
なお、延納を利用する場合は納期限までに申請書等を提出する必要があります(物納も同様)。
◆延納でも納付が困難な場合は「物納」が可能
延納によっても金銭で納付することが困難な事由がある場合は、
その困難な金額を限度として、一定の相続財産で納付する「物納」が可能です。
物納に充てることのできる財産は種類及び順位が定められており、
第1順位は不動産や船舶、国債証券、地方債証券、上場株式等が該当します。
なお、物納は延納によっても金銭で納付することが困難な金額の範囲内で認められるため、
物納ができる金額(物納許可限度額)を計算する必要がありますが、
令和7年度改正において、
平均余命年数などを考慮した計算方法に見直されました
(令和7年4月以後相続開始に係る申請分から適用)。