4月から制度改正される「iDeCo」
◆iDeCoにおける税制優遇措置
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、
加入者自らが掛金を拠出して運用を行い、
公的年金に上乗せして給付を受け取れる私的年金制度で、
約231万人(本年1月時点)が加入しています。
iDeCoでは、
掛金の拠出時・運用時・受給時に税制の優遇措置が講じられており、
掛金は加入者によって異なる上限額がありますが、
全額所得控除の対象となり、運用益は非課税です。
また、受給時には所得控除(一時金で受給する場合は「退職所得控除」、
年金の場合は「公的年金等控除」)を受けることができます。
なお、原則として60歳まで引き出すことはできません。
◆本年4月以降に実施される制度改正
本年4月から次のような制度改正が実施されます。
◎受給開始時期の上限年齢引上げ(4月施行)……
公的年金の受給開始時期の選択肢拡大にあわせて、
iDeCoにおける老齢給付金の受給開始時期(現行60~70歳)の
上限年齢を75歳に引上げます。
◎加入可能年齢の拡大(5月施行)……
現行、iDeCoに加入できるのでは60歳未満の公的年金の被保険者ですが、
65歳未満に拡大されます
(自営業者や専業主婦などの第1号・第3号被保険者は60歳以降、
国民年金に任意加入している方が対象)。
◎企業型DC加入者のiDeCo加入要件緩和(10月施行)……
企業型確定拠出年金(企業型DC)の加入者は
労使合意に基づく規約の定めや事業主掛金の上限引下げがなくても、
iDeCoに原則加入できるようになります。