投稿日: 2023年6月8日
カテゴリー: オンライン週刊フジ

災害により資産に損害を受けた場合

今月2日からの大雨により各地で被害が出ています

(5日時点で茨城・埼玉・静岡・和歌山の5市1町に災害救助法を適用)。

◆住宅や家財などが損害を受けた場合(所得税)

災害により住宅や家財などが損害を受けた場合は、

「雑損控除(所得控除)」又は

「災害減免法による所得税の軽減免除」のどちらかを適用できます。

◎雑損控除……

生活に通常必要な資産が損害を受けた場合に、

一定金額(「損失額-所得金額の10%」又は

「災害関連支出の金額-5万円」のいずれか多い方)を所得金額から控除できます。

◎災害減免法……

住宅や家財の損害額が時価の1/2以上であり、

災害にあった年分の所得金額が1千万円以下の方が適用でき、

所得金額に応じて所得税が軽減・免除されます

(500万円以下は全額免除、750万円以下は1/2軽減、1千万円以下は1/4軽減)。

◆法人の資産が損害を受けた場合(法人税)

◎滅失・損壊した資産等……

棚卸資産や固定資産などが滅失・損壊した場合の損失、

損壊した資産の取壊しや土砂等を除去する費用は損金に算入できます。

◎資産の評価損……

棚卸資産や固定資産などに著しい損傷が生じて時価が帳簿価額を下回る場合は、

その差額を評価損として損金に算入できます。

◎復旧のための費用……

損傷を受けた固定資産の原状回復や補強工事などの費用は修繕費となります。

◎災害損失欠損金の繰戻しによる還付……

災害のあった事業年度で生じた災害損失欠損金額は、

その事業年度開始日の前2年以内(白色申告の場合は前1年)に開始した

事業年度に繰り戻して法人税額の還付を請求することができます。


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