NISA口座に関する相続時の取扱い
本年からNISA制度が拡充されたことで資産運用を始める方が増加しています。
◆NISA口座を相続した場合は
NISAは金融機関に開設したNISA口座内で投資した上場株式や
投資信託等による配当や売却益等が非課税となる制度で、
本年1月から一定の投資信託が対象となる「つみたて投資枠(年間投資上限120万円)」と、
上場株式なども対象となる「成長投資枠(同240万円)」の併用により
年間360万円まで投資でき、
無期限で非課税保有できる制度になりました
(NISA口座で保有できる上場株式等は買付額ベースで1800万円まで)。
NISA口座を開設している方が亡くなった場合は、
その時点で非課税措置は終了します。
NISA口座で保有していた上場株式等は相続財産となり、
その上場株式等を取得する相続人の課税口座(特定口座又は一般口座)
に受入れることになります
(受入れる際の取得日は相続発生日、取得価額は相続発生日の時価)。
◆相続人のNISA口座への受入れはできる?
被相続人のNISA口座自体を相続人が引き継ぐことはできず、
相続人が開設しているNISA口座に相続した上場株式等を受入れることもできないため、
相続後は非課税での運用はできません。
なお、被相続人のNISA口座で保有していた上場株式等を相続した相続人は、
口座が開設されている金融機関に
「非課税口座開設者死亡届出書」を提出する等の手続きが必要となりますが、
相続発生日から届出書を提出するまでの間に支払われた配当金等は課税対象となります。