金を売却した場合の税金の取扱い
ここ数年、金の価格が高騰しており金地金を売却して譲渡所得が生じた場合は
確定申告が必要です。
◆譲渡所得の計算は所有期間で異なる
個人が金地金を売却した場合の所得は原則、
譲渡所得となり給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象となります
(営利目的で継続的に売買を行っている場合、実態に応じて事業所得又は雑所得)。
譲渡所得の計算は売却した金地金の所有期間に応じて異なり、
次のとおり金地金を取得した日から5年以内に売却した場合は短期譲渡所得、
5年超えて売却した場合は長期譲渡所得となります。
◎短期譲渡所得の計算……譲渡価額-(取得価額+譲渡費用)-特別控除50万円
◎長期譲渡所得の計算……{譲渡価額-(取得価額+譲渡費用)-特別控除50万円}×1/2
なお、譲渡所得の特別控除は、
その年の金地金の譲渡益とそれ以外の総合課税の譲渡益の合計額に対して50万円となります。
また、短期譲渡所得と長期譲渡所得の両方に譲渡益がある場合、
特別控除額は両方合せて50万円が限度です。
◆取得価額が不明な場合や損失が生じた場合
上記の計算において、売却する金地金の取得価額が分からない場合は
「譲渡価額×5%」相当額が取得価額となります。
また、金地金を売却して損失が生じた場合は、
他の総合課税の譲渡所得と損益通算ができますが、
譲渡所得以外の所得との損益通算はできません。
なお、一度の取引で200万円を超える金地金等の売却をした場合、
買取業者は支払調書を税務署に提出することが義務付けられています。